光なしでは語れない芸術

先日、ふらっと、那須にあるステンドグラス美術館へ出向きました。
「那須ステンドグラス美術館」
もともとガラス細工や、ルネッサンス時期以前、以降と、そこになんらかの意思や意味のある芸術に惹かれているのですが、まさにここは、建物そのものが作品でした。

外観はイギリスのマナーハウスを再現したという石造りの素敵なもの。
中には、100~150年前のイギリスのアンティークステンドグラスを中心に展示してあります。館内には賛美歌が流れ、アロマ効果でどのフロアにいてもよい香りにつつまれ、ステンドグラスを通じて射し込む光はどれも厳かでやわらかくて、この世のものとはいえぬ美しさを体感できました。もともとステンドグラスは教会などから始まったものですが、光の反射が前提で作られる芸術作品。だからこその陰影までも計算しつくされた職人技の細工ひとつひとつに、感動せずにはいられませんでした。正直、時間を忘れて見入ってしまいました。

各正時には、建物なかの、セントラファエル礼拝堂(なんと、マリア様はイギリスから寄贈されたものだそう)でパイプオルガンの演奏が行われ。私が行ったときには、お正月ということもあり「威風堂々」など3曲ほど(ほかは賛美歌関係だと思われ)演奏されておりました。また、同じくして、ガブリエル礼拝堂(こちらも建物なか)では、アンティークのオルゴールの演奏? 実演? が行われます。オルゴールも3曲(←加筆します。ウソです。4曲です)。この日は、「トロイメライ」「アメージンググレイス」「星に願いを」(「フィガロの結婚」)でした。ステンドグラスからの光を浴びながら聴く「威風堂々」「アメージンググレイス」は感動モノです。涙が出そうになりました。なんでしょうね。すべて許容してくれるたおやかさと、深い慈悲という表現だと陳腐すぎるのですが、とにかくあの空間は反則です。
普段腹黒い私ですが、心がすこしきれいになった気がしました。
平日に訪れたこともあって、どちらの演奏も私ひとりだけで聴かせていただき、贅沢な時間を過ごしてきました。

近くにこんな素敵な場所があるなんて、うっかりしてました。
正直、以前ドイツ・マインツでみた、シャガールのものよりも感動しました@聖シュテファン教会
これからお気に入りスポットとして、定番化したいです。

#館内は撮影禁止でしたので、隣にある「セント・ミッシェル教会」の中を含め、外観とあわせて。雰囲気だけも。言いわけですが、一人旅だったもので、コンパクト(カメラ)です。次回は絶対に一眼持って行きます!

ってことで。なんちゃって写真です。※クリックすると写真がちょっとだけ大きくなります(笑)。
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