連休に読んだものなど

予告どおり連休は2日間は仕事、あとは自分のために。

そんな中、かなり自分好みの空気感を持っている1冊に出会いました。
「流れ星が消えないうちに」/橋本 紡
私、橋本さんは初読でしたが、この作品にある静かで穏やかな時間の流れ、(ナイーブ?な)人間関係はかなり好みでした。まさに上質な映画を1本観終わったような感覚。それは文章表現が繊細な作家さんという意味ではなくて、チョイスされているエピソードとか感情がかなり私のツボでした。この時期に読めてよかったな。
少女漫画、銀色夏生さんのような世界観だと言う人もいるかと思いますが(ちなみに私は銀色さんは苦手です)、確かにそんな側面もあるかと。しかし私からしたらこの物語は読む人によってかなり感じ方が違ってくると感じていますので、リアリストなんだけどロマンチストな人(爆)はストライクかと。
久しぶりに読了後にかなりの清涼感。好きな登場人物(加地くん)がヘッセや宮沢賢治が好きだっていうのも好みでした。

あとは、「弁護側の証人」/小泉喜美子
これは表現方法の勝利のトリック小説です。後は見てのお楽しみです。こちらはかなり斬新な読了感を味わえるかと。

あとは森見さんの「宵山万華鏡」。相変わらずの森見節。過去の森見作品読破者ならオモシロさ倍増。

今、無性に植草(甚一)さん関係の本を集めたくなっています。探しに行ったら紀伊国屋で平積みされていて、数年前の世田谷文学館でも思いましたが、改めてその偉大さに敬礼。インテリ評論家じゃなくて、本当にたくさん音楽を聴いていたり、見ていたりしている人がカルチャーを牽引していってほしい。というか、そうあるべきなんだよな……。

なんか気温がおかしなことになってますね。体がついていかない気が……。
連休も終了です。明日からまた新しい1日!