「タンゴ・冬の終わりに」
堤さんの舞台、『タンゴ・冬の終わりに』を鑑賞してきました。
今年の堤さんもこれが見納め。しかと目に焼き付けてきました。
今回のお話はちょっと難しかったかなぁ。と感じました。しかししょっぱなから“ニナガワイズム”は健在。幕があいてすぐにその世界に引き込まれてしまいました。さすがですねぇ。
もちろん、ラストの美は文句なしの演出。やっぱり蜷川さんの頭の中ってすごい構造だなぁ。と感動しました。
美しすぎて、切なくてはかない。蜷川さん得意の演出ですね。
内容は割愛しますけれど、タンゴというだけあって、堤さんのタンゴがこれまた素晴らしく。
大人のオトコ、彼にしか出せない、骨太で繊細な“堤セクシー”が満載でした。ため息がでるほど、ほれぼれする情熱のタンゴ。決して直感的な情熱を表現するのではなく、奥に秘めた情熱を時折、ダンスのはしはしにグッっと出していくあの感じは、堤さんだからできる演技。
本当に素晴らしいの一言でした。
秋山さんも『労働者M』はもったいないよー。と思っていたので、今回は大満足。
やっぱりこうでなくっちゃ。
本当に秋山さんも美しく、まっすぐな演技の中にも、女の嫉妬をこれまた冷静にフラットに表現している演技で、唯一分かりやすく演じていました。
彼女の冷静さがあるからこそ、常盤さんの感情ふり幅が大きい様が対比され浮き彫りになると言う。
うーん、計算されつくされています。
とても素晴らしかったです。
ただ、前述しましたが、舞台初心者には難しいお話しかなぁ。と思います。私もこれからじっくりパンフレットを見ながら考察を開始させていただきます!
しかし、堤さんのタンゴは一見の価値ありですので、機会があれば、ぜひぜひ!
来年、以前高橋和也さんたちが演じた『写楽考』、堤さんで再演です。ものすごい楽しみなのですけれど!
それにクドカンの「舞妓Haaaan!!!」も!
もちろん、年明け早々は、新感線の「朧の森に棲む鬼」がありますし、私の脳内はいったいどうなってしまうのでしょうか。