このナツのちょっと胸キュン体験
もうじき楽しみな映画が公開される。
その名も「リンダ リンダ リンダ」
タイトルを見て、「ブルハネタ?」って思った方も多いかと思いますが、そのとおりです。
どんな映画かは、最下段をどうぞ。
なんか最近、ナツになると、こういう高校時代の甘酸っぱさ加減というか、回顧ネタの映画が登場してくるのが日本のマンネリになりつつありますが、“共感”が細分化された今、誰にでもある若いころの思い出。という切り口の展開は悪くはないと感じています。
けれど、あまりやりすぎるとネタがなくなっていくのです。若い頃ってそんなに手広く活動してないし。
「部活」「バンド」「恋愛」「受験」ほかなんだろ。「ちょいワル犯罪」(万引きとか)?(苦笑)大きなカテゴリとしてはこんな感じでしょうか。
そういえばNIKEだって、bukatsuとか展開してますもんね。
私たちみたいな職業の人はこの“共感”のトラップにいつも悩まされつつも、それを楽しんでいますね。きっと。すっごい苦しいけれど。
この映画を撮った山下敦弘監督、私は「リアリズムの宿」で知って、他の作品を見たクチなんですけれど、好物です。この監督の光の感覚とか、構図とか。世代が近いので、余計に“共感”のマジックにはまりやすい。
さて、そんな監督ですが、インタビューでこの映画のことを4行で説明してました。
自分の思う高校生はこれ以上でもないし、これ以下でもないんだよな、と思った。
高校時代。根拠のないプライドと、明け方のテンションだけで通り過ぎていった感
覚を、この映画を観て少しでも思い出してもらえたらいいと思う。
同感です。この“根拠のないプライド”って“根拠のない自信”と同類語だと思うけれど、大人になっても抜けないのは“根拠のない自信”ですね。
だからあえて監督は“根拠のないプライド”しか発言していないと思うんですけれど。
あと、“明け方のテンション”。これどこかで使いたいくらいいい言葉。パクります。いつか。←宣誓。
なんで若い頃って、無意味に朝方まで元気だったんだろ。4時とか5時とかのあのテンション感は、もう2度と味わえないと思うなぁ。いくら仕事でも。何も知らなかったからこそのテンションって今となっては貴重。
彼は岩井俊二監督にように、“永遠の少女”を手に入れた人ではなく、実にリアルな監督なわけです。
ここまでエントリーを書いてきて、なんていうかひとつの映画シーンが転換期を迎えたのかな。
と、明確に感じています。
山下敦弘監督。今、私にとって最も次回作が楽しみな監督の一人です。